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2009/12/04 (Fri)
DVC00113.jpgこんな厚みで←DVC00114.jpg





単三電池と比較してもこんなに分厚い↑

……今までこんなに原稿を書いたことがあっただろうか。否、ない。


こんにちわ。昨日やっとオリジナル漫画から脱稿しましたこたなです。
…長かった。涙。

製作期間ふた月とちょっと。
途中色々な事がありました。

ストレスが溜まり過ぎて顔に吹き出物が再発して、バイト先の常連さんに「顔に出来ちゃったじゃん」とか言われたり。
運動不足を解消しようと腹筋運動を(たった)20回しただけで腰を痛めたり、ひどい貧血初体験をしてベッドから落ちた上に無理して歩いたら酔ってみたり。
父親と喧嘩したら筋肉痛になったり、パソコンさんがついに限界に来たような動きをしだしたり。
家にキノコが生える寸前だったり(ぇ)、お酒が一滴も飲めなかったり。(ぇええ)

……色々あったので、掃除もしたし、今は少しだけ気分が楽です。はー。

けれど気を抜いてもいられない!冬コミの準備に突入です!
フライングクリスマスは全国大会で出しちゃったけど、今度もクリスマスネタを描きますよー!
自重しないでしょたしょたになるか、やっぱり自重しないでヒバードサンタにするか…。今まだ悩んでいます。むにむに。
冬コミ前日までには詳細を載せられたらなぁと思っています。
けれど残念なことに今回オフ本の期限には間に合いそうにありません。コピーになりそうです。発行部数の限界が割りと小部数になるかと…。
その分作画をきっちりこなしたいと思います☆んで二冊出せたらいいなぁ…なぁんて。

一方でサイト放置しちゃってごめんなさい、色々オフライン生活が立て込んでしまって…。
ううう。学生の頃に身も心も戻りたい!(泣)
鳥の構想だけは練っているのに…!

…あ、そだ、せっかくだからこれも書き途中で放置しちゃってる「格子戸のとり。」を折りたたみに入れておきますね……って以前も入れていたらごめんなさい。
ええーと、あれだ、とり。&恭弥のトリップシリーズ(以前ぬら孫世界とかに落ちたのを拍手かなんかで書いたような…あれ、ログどこ行った?!∑(゜д゜;))第二段として製作していました。が、途中で放置されてしまったという…。
【2】の最初までしか書かれていませんし、蜻蛉が出てきただけで終わっていますが、折りたたみに入れておきますので良ければご覧ください~。
復活×花降楼(蜻蛉&綺蝶組)、トリップしてすぐのところまでです。
許せる心の広い方のみ、どうぞ~。


※花降楼シリーズ…白泉社花丸文庫より、鈴木あみ先生が出されている吉原の男娼(笑)のお話です。


格子戸のとり。

クチバシの下をこしょこしょ掻いて、小さく目元で笑って、馬鹿だなって囁いて。君は僕がいないとダメなんだから、でもそれでも良っか、だなんて何て睦言なんだろう。
――そうだよ。貴方がいないとダメなんだ。だから今は苦しくて苦しくて死にそう。
伝える術を、何一つ持たないその言葉は、切り取った様に出来た倒錯の区画に溶けて消える。
(きょうやさん、きょうやさん、…きょうやさん)
胸を占めるのは、貴方だけ。

格子戸の鳥。

鳥がその世界に落っこちた時、またか、とどこか諦めにも似た気持ちで思ったのはしょうがない事だったのかもしれない。だって何度目だっただろう、世界からの転落は。しかしパチパチと瞬いて、割と直ぐに普段との違いに気付かされた。――鳥は一人だった。
普段なら彼の恋人である雲雀恭弥も一緒に世界の狭間に落ちてしまうと言うのに、この日は違ったのだ。
「きょーやさん…?」
そっと呼んで辺りを見渡しても、彼の存在は何処にも無い。右を見れば真っ白な壁があって、少し視線を上にずらすと格子の飾りが付いた飾り窓があった。左を見れば鳥を真ん中に左右対称の視界が広がり、恐る恐る前を見ればいくつかの長匱。その内一つから綺麗な桜色の布がはみ出していて、鳥はそこを和室の物置小屋だと思った。
「きょーや…さん…?…」
もう一度名を呼んで見渡すが彼が現れる筈も無く、鳥はしょんぼりとうなだれる。一人だ。慣れていた筈だった孤独感に、しかし今は恐怖した。それ位一緒にいたのだ。

鳥がうなだれながら寒さにまるまると毛を膨らませていると、ガラリ、と襖が開いた。「あ」「え?」
見れば彼は襖に手をかけて、窓辺でまるまるしている鳥を驚いたように見詰めている様だった。
(そう言えば…俺今喋ってた?)
翼ではしりとクチバシを押さえるが時既に遅し。眉根をぐぐっと寄せた彼に睨み付けられる様に観察されてしまう――けれどもそんな彼の姿にダブる影が一つ。鳥はパチパチ瞬いて、目頭にじんわり伝わる熱をにがした。――彼、は。目の前の少年の様にさらさらした黒い髪の毛をしていたけれど、こんなに長くはなかった。目も黒目だったけどこんなに大きく無くて細くて鋭かった。細身だけど彼は筋肉が付いていたし、色だってこんなに白く無い。――けど、だけど。
(…ああ)
気が付いたら鳥はホロホロと涙を零していた。後から後から溢れるそれは止まらなくて、クチバシを押さえるその翼で顔を覆った。
(きょうやさん、きょうやさん、きょうや…さ…)
ホロホロ。
少年はパチクリと瞬いた後、涙の止まらない鳥を見て、周囲をぐるりと見渡した。――誰も見ていない。
彼は足早に近付いて涙をポロポロ落とす不思議な白い鳥を掬い上げると、手早く懐に突っ込んだ。「ぶぎゃっ」「静かにしてろ――見付かりたく無かったらな」
思わず鳥は、少年の指示に従った(お口にチャックお口にチャック!)(じじーーっ)。
泣いても見えなくてもシリアス調でも、鳥は鳥だった。

***

蜻蛉がそれを見付けたのは偶然だった。仕事の合間、昼の事である。
まさか花街が眠る昼間に名大の仕事が入る筈も無く、傾城と見送る客もいない。またたまたま雑務も手が足りていて手隙になった蜻蛉は、一人髪結い部屋に足を運んでいた。
(不器用不器用って、五月蝿いんだよ綺蝶のヤツ!)
負けず嫌いの彼は仲良しの同輩を見返すために、こっそり髪結いの練習をしに来たのだ――が。
「あ」
「え?(今何か…聞こえた気が…?)」
毛玉だ。もこもこの白い毛玉だ。
蜻蛉は窓枠に留まる白い毛玉をじいっと見詰めた。と、睨み付けてしまっていただろうか。毛玉は丸々した黒豆みたいなつぶらな瞳に、じわじわと涙を溜めるとホロホロホロホロ泣き出したではないか。――そんなつもりは、無かったのだけれども。
恐がらせてしまったのだろうか。
(…そんなつもり…無かったんだけどな)
蜻蛉は小さく溜息を着くと辺りをサッと見渡して、それを懐に突っ込んだ。「ぶぎゃっ」「静かにしてろ――見付かりたく無かったらな」
言い付けると胸元がごそごそして(くすぐったい)、ぴたり、と息を殺した様だった。その素直さに思わず小さく吹き出した。

毛玉をしまい込んだ懐は毛玉の涙のせいか水っぽくてしっとり冷たい。上からぽん、と叩くと微かな弾力があった。――ちいさな、本当にちいさなちいさないのちだ。
今蜻蛉が袷の上から圧力をかけたらこの命は潰えてしまうだろう(そんな事しないけれども)。――

恐がらせて、泣かせてしまった小さな命。
根が素直で優しい蜻蛉は、この小さな小鳥に何か詫びがしたかったので――(動物には、飯、だよな?)――その足で厨房に忍び込む事にしたのだった。

【2】
厨房に一人で忍び込むのは初めてだ。キョトキョト辺りを見渡して蜻蛉はそっと暖簾を潜る。コンロの上に鍋が一つ。あれは潤滑油だともう蜻蛉は知っている。それに何とも言えない表情を浮かべて、更に視線を滑らせた。
(…あった)
流しに鍋が転がっている。いつもはちゃっちゃと片付けてしまう流しだが、今日の膳係はずぼらな人間で助かった。
胸を撫で下ろしながらひょい、と鍋を覗きこめば、斜めに放置されたそれの中に煮物の煮汁と溶けたジャガ芋のカスやらニンジンの端やらゴミみたいな豚肉が残っている。指で掬って味見をしても膳に配されたものと変わらない味がした。
蜻蛉はそれを小皿に流すと、足音を立てないように"隠れ家"へ持ち込んだ。

「もう良いぞ」
懐から毛玉を取り出すが、目玉が毛に隠れて(もしかしたら瞼をつむっているのかもしれないけれど)見付からなかった。何故かクチバシまで見当たらないのでもはやただの毛玉である。
首を捻りながら掌で転がしていると、ぐるん、とそれが自分から回転した。
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